あなたが仕事で認められるためには相手に信頼される必要があります。
よく世間で言われる「信頼」ですが、結局どのようにして信頼を得ていくのか、今回は実践的な方法についてシェアします。
そんな実践的な方法を紹介します。
自分の軸を持つことの大切さ
なぜ「軸を持つ」ことが大切なのか?
簡単に言うと「軸がない人はYESマンになる」からです。
その名のとおり軸がない人は、判断を求められたときに「はい、そうですよね」と曖昧な回答をしてまうのです。
その場は乗り過ごすかもしれませんが、別の人から聞かれたときに別の回答をしてしまっていたりして、
「え、どういうこと?言っていることが俺のときと違う!」となってしまいかねないんです。これだと逆に信頼を無くしてしまいます。
そりゃそうですよね。
言っていることが二転三転している人を信用するなんてできません。僕だったら、例え良い人でも「絶対に一緒に仕事したくないな」と思います。
しかも、残念なことに軸を持っていない人は自分で認識していない人が多いのです。そのときは必死に考えて答えを出すんですが、軸が無いから次に考えると答えが違ってくるんですよね。
では、どうやって自分の軸を持つのか? さっそく答えです。
自分の軸を持つ解決策/それは数字の軸を持つ
答えは「数字」を軸にする。ということです。
もしかすると「信念をどのように持つか」とか抽象的な話かと思ったかもしれません。だけど、抽象的なことでは人は改善できないんです。
もちろん、むちゃくちゃ強い信念があって、ブレない人は「信念」で構いません。
でも、そもそも信念や深い考えがある人なんて多くありません。
僕自身も正直持っていないですし、立場的に偉い人であっても、軸がブレブレの人なんてたくさんいました。
明確な信念を持っている人は本当に一握りです。
だから、普通はブレるということを認めましょう。そこからがスタートです。
ちなみにネットで「自分がブレないためには」ってググってみたら
「他人の評価をきにしない」
「1人の時間を大切にする」
「自分の好きなことを大切にする」
などが紹介されていました。もちろんそのとおりですよ。だけど、抽象的すぎるんです。
例えばホームランを打てない人に「バットを力強く芯に当てるんだよ」と説明されているみたいなもので、そりゃそうだよね。となります。
そうではなく、ホームランを打つときのバットの持ち方、体のフォーム、力の入れ方、とか具体的に教えてもらわないと結果に近づかないですよね。
と、野球を全然詳しくない僕がたとえ話をしましたが(笑)なんとなく通じたでしょうか。
まったく抽象的ではない数字
あたり前ですが「数字」というのは具体的なんです。
その数字の根拠を軸に持つと「絶対にぶれません」
だって、数字自体がブレるものではありませんから、ブレようがないですよね。
感覚で判断するのはやめるんです。
その代わりに、徹底的に数字根拠で判断するんです。
自分が関わる業務について徹底的に数字を意識する必要があります。
数字を軸にもっていない/悪い例
過去の僕の悪い例を出しましょう。
あるアプリゲームのマーケティング責任者をしていました。
よくある議論の中に、テレビCMを実施してユーザーを獲得したらいいんじゃないの?という議論があるんですよね。

ちなみに、結構偉い人はテレビCMをやりたがります(笑)
あるとき、プロデューサーに質問されたんですよね。

テレビCMをやりたいんだけど、どうかな?
このときに数字を意識していないと、なんか効果ありそうだなーという感覚だけで

そうですねー、やりましょうか!
と言ってしまうんです。
それで、予算を取るときに社長に説明を入れるのですが、

なんでテレビCMやるの?効率悪いんじゃないの?
とか言われるんですよね。
このときに数字根拠がなかったら、やばい!って心で思いながら、こんな回答をします。

多分、TVCMやったらたくさんの人に知ってもらえると思うので効果はあると思います。
こんな漠然とした回答をするんです。もちろん自分の軸なんてないから声は上ずってしまうでしょう。
聞いている社長には見透かされてしまいます。で、結果、予算は降りません。
社長からは「何も考えてないな」と思われて信用を失いますし、もちろんプロデューサーからも信用を失うでしょう。
次は数字を根拠に持っている良い例です。
数字を軸にもっている/良い例
先ほどの、テレビCMを実施するかについてです。
まず、数字を意識しているので、1人のユーザーを獲得する単価を理解しています。
デジタルマーケティングをするとユーザーの獲得単価が分かります。
僕の担当していたアプリゲームでは、1人のユーザーを獲得するのに400円ほどかかっていました。
※ちなみに、400円で1ユーザーを獲得できるのはかなり安価で取れている例でした。
次にテレビCMを実施したときの数字を出してみるんです。
テレビCMを実施するのに映像制作費入れて5,000万円だったとしましょう。いろんな事例をみたり聞いたりして、5,000万円を使用した時のユーザー獲得は約5万人と予測できたとしましょう。
このときの獲得効率は1人あたり1,000円という単価になります。
この場合の判断の方法はわかりやすいですよね。
テレビCMはデジタルマーケティングよりも2倍効率が悪いという結果が数字としてわかりました。
数字根拠なので、ブレることなく判断することができます。
ブレる回答をしてしまうときのパターンって「やるべきか、やらないべきか」を問われるパターンが多いのですが、判断には根拠がいります。根拠には数字が一番強いわけです。
もう1つ例をだしましょう。
コストに対してどんだけリターンが得られるかを判断する場合
1ヶ月で10件受注できていた。
1件あたりの利益は10万円なので、100万円の利益を得ていた。
新しいツールを導入することで、営業効率があがり1ヶ月で12件受注できることがわかりました。だけど、そのツールは1,000万円します。
ツール導入の判断を1,000万円という金額だけで、「むっちゃ高い!導入しない」という判断するのはダメです。
踏み込んで数字で考えるようにしなければいけません。
1ヶ月に2件の受注が増えるので年間で考えたら240万円のプラスになるので、1,000万円を回収するには約5年かかります。

確かに5年は回収期間としては長いかもしれない…
この段階で「導入しない」で判断するのもアウトです。
数字を使って他の視点を考える。
さらに有効活用するにはどうすれば良いか?
例えば、部内で横展開できるのであれば5人もいれば1年で回収できますよね。
この場合は絶対に導入するべきです。このように数字を使った横展開の考え方ができていれば
と思ってもらい、これを積み重ねることで
という評価になり、最終的には
まとめ
数字を根拠に自分を軸を作るという考えは、実践している人は少ないのが現状です。
数字を自分の軸にすることができると、人と話すのが怖くなりますので、人前で話をしたりプレゼンが苦手だという方ほど実践して欲しいです。
「質問に対して数字で答える」ことを徹底的に実践してみてください。
数字に強くなる参考著書
『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』
USJをV字回復させた森岡 毅さんの著書が本当にオススメです。
本著は実践的なマーケティングの本ですが考え方を理解するだけであれば、そこまでむずかしくありません。V字回復の物語でもありますので、とてもおもしろく読むことができます。
『孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術』
ソフトバンク元社長室長の著者が、孫正義社長のもとで身につけた「問題を数値化して高速で解決する技術」について書かれた本です。こちらも徹底的な数字の管理っぷりにびっくりしながら面白く学べる本でオススメです。
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